プライド(7)

プライド 7 (クイーンズコミックス)

プライド 7 (クイーンズコミックス)

相変わらず面白いです。勢いがある。
昔りぼんで「毎回クライマックス!」とかいうアオリがあって「ねーよww」とか思ってましたが、有る意味これはそれが当て嵌まるかも(笑)
というか緩急の付け方が凄いんでしょうね。
少し緩めたと思ったらまたバシっとキツい展開持って来て、前のめりにさせられる。
実際そう毎回交互に緩める強める、と持って来たらそのリズム自体も単調になりがちなものなんですが、そこら辺りは流石大御所というか。
なかなかこっちに息を吐かせるタイミングを取らせない感じです。
歌っている場面なんかも、音が聞こえる訳でも無し、場合によってはさらっと流されがちになるはずなのに、萌の鬼気迫る表情とか、志緒の気持ち良さそうに歌う姿とか歌ってる人物の陶酔だけでその場面をきっちり成り立たせてしまうのは凄いですよね。
ピアノの森」の一色まことさんもそうですが、音を奏でる人間を魅力的に描けるというのはそれだけで称賛に値すると思います。てなんか偉そうですが(笑)
演奏者がナルシシズムでない恍惚の表情を浮かべ魅力的に見えるというのは、音楽そのものを美しいものとして想起させるに何よりも必要不可欠な事だと思うので。
この作品は人間ドラマこそ主役ですが、こういう部分の丁寧な描写あってこその物語だよなぁと思います。次の巻も楽しみ。