BLUE DRAGONラルΩグラド(1)

BLUE DRAGON ラル・グラド 1 (ジャンプコミックス)

なんだ普通に面白いじゃん。それが第一感想。
私、かなり構えてましたよ、他サイトの週刊掲載分の書評とか感想の所為で。
エロに特化してる感想サイトとか見て判断しても意味ないんだなーって心底思いました。
ていうか方向性の違いをちゃんと考えなかった自分がアホでした。
あと良く言われているこの漫画の感想として何より『小畑さんがエロを描いてるのが貴重』みたいなものを見るんですが、それを見てもうーんと唸ってしまいます。
今のジャンプでそういう描写が増えているのは知っているけれども、物語のスパイスとして使われるのと、恋愛物の延長として描かれるそれは全くの別物でしょう？
ラルが「乳、乳」と言っていても、それそのものは彼にやる気を出させる為の動機付けであって、言わば代替えのきくもの。
恋愛物や、お色気もので見せるそれとは真っ向から意味が異なるせいか、不必要と言えば不必要なお色気なのかもしれませんけど、逆にガチガチの王道話になるのを防ぐ緩和剤と取る事も出来るんじゃないでしょうか。
というか、女の目で見るからかも知れないんですが、別にエロくないんですよね。描写が直接的過ぎるもの。
小畑さんが女の人描くの苦手っていったのが分かる気もします。
有機的美しさじゃない気がするんです、小畑さんの絵って。
どっか美術的な価値の方を強く感じさせられる絵で、だからお色気シーンを描いていても男性で言う「オカズ」的なものにはしにくい印象を受けます。
まぁ初め読んだ時は「ちっこいダークシュナイダーｷﾀ━━━━━━(ﾟ∀ﾟ)━━━━━━!!!!!」とか思った訳ですがね（笑）
王道的な話すぎてつまらない、という意見は出てくるかも。
私は割と「カゲ」の設定とか面白いなーと思いましたし、キャラもなかなかに立ってて、昨今の小畑さんが描いてた作画イメージを良い意味で覆してくれそうなので今後が楽しみです。
でも、この作品はあんまり長編の感じをうけませんね。５〜１０巻以内に終るのかな？
ちょっと話の接続が悪いのが気になるかな。