今月の人形芝居

なーんて書く日がこようとは!!
嬉しくて仕方ありませんよ。
お話はやっぱり人形芝居。ほろっとさせつつ、やっぱり優しい。
人形芝居は、変に言葉で語ろうとせず、人形たちの表情や、仕草でいろいろなものを
視覚的に伝えてくれる漫画です。
言葉も選りすぐりの素敵な言葉たちなのですけれど、やっぱり絵や雰囲気で伝えてくれます。
漫画として、すごく上手く機能していると思う。
今回少し寂しさを感じてしまったのは、高尾さんの絵柄自体が以前よりやや華やかになったことで、
嵐や静の顔が随分と変化してしまっていたこと。
嵐はそれでもマシかな、と思えるのですけど、静は……昔のあのシャープでやや粗雑ささえ
感じさせるような線で描かれていた時の方が、どこか彫像めいた美しさとか、
怜悧な感じを伺わせて好きだったのですよね。
性格は静も嵐もホットですけれども、静は「眠り」の笛を吹くだけあって、
物腰柔らかながら、どこか研ぎ澄まされたところを感じさせます。
彼の着物の合わせが逆になってたのも芸が細かいなぁと思ったのですよね。
言葉を柔かく、「眠り」としているけれど、人間にしてみれば「死」みたいなものですものね。
こういうところ、凄く好きだなー。
高尾さん作品の中でも、これは特に設定からメロメロにさせられたんですよね。
大好きなこの二人が徹底的にナビ役と化していて、メインは彼らの作った人形と、
それに関わる人間たちというのも好きですね。
あーしかし静と嵐の出会い話がすげー見たいです。
やっぱり二人ともパートナーがいなくなってからお互いを探したのかな、とか。
そんな事を考えるだけでも凄く楽しいのです。