青いドライブ

青いドライヴ (ウィングス・コミックス)

青いドライヴ (ウィングス・コミックス)

表紙見た瞬間に、「あ、なんか、これ絶対好きそう」と思って、
でもずーっと買うの迷ってた作品だったんですけど、好きで日参してるブログで
見ちゃったら買うしかないよな(笑)
買って良かったです。すごく良かった。
この作家さん、どっかで絵だけは見た事あるんですが、一作品ちゃんと読んだのはこれが初めてでした。
おおまかには恋愛が主軸ですが、ちょっと不思議なお話が多いです。
その不思議な部分が、主人公達の恋愛感情の機微を的確に表しているというか、
上手く引き出していると思います。
3作品の短編で構成されているんですが、その3作目、「流星」が特に好きで、
ドキドキしてしまうと身体が霧のように霧散してしまう女の子と、
その子を好きになった男の子の話なんですが、好きな子に触れられないもどかしさとか、
触れられると消えたくなるような女の子の気恥ずかしさとか(実際消えちゃうから困り者な訳ですが)、
本人でもどうしようもできない感覚みたいなのをすごく丁寧に描いてます。
最後に男の子側のモノローグで「お前は一体なんだろう?」とあるのですが、
これは彼女は不思議生物でなくとも、多分好きな人が出来た人間には、
至極当然な感情ですよね。
好きな人の事だから知りたいけどなかなか理解出来ない、っていうか。
男と女の間にはマリアナ海溝よりも深くアマゾン川よりも長い川が流れているのね(笑)
絵は相当クセが強くかなり選り好みされそうな感じがします。
行間読むのが好きなタイプの人には結構好かれそうな話作りをされていると思います。
どれもヒキが印象的な漫画でした。
あと、後書が一風変わってて良い感じ。簡易漫画になってます。
あ、作者の近況とかじゃなくてね。