プリンセス・プリンセス(1)〜(5)

プリンセス・プリンセス (1) (ウィングス・コミックス)

プリンセス・プリンセス (1) (ウィングス・コミックス)

プリンセス・プリンセス (2) (ウィングス・コミックス)

プリンセス・プリンセス (2) (ウィングス・コミックス)

プリンセス・プリンセス(3) (Wings Comics)

プリンセス・プリンセス(3) (Wings Comics)

プリンセス・プリンセス(4) (ウィングス・コミックス)

プリンセス・プリンセス(4) (ウィングス・コミックス)

プリンセス・プリンセス (5)     WINGS COMICS

プリンセス・プリンセス (5) WINGS COMICS

5冊まとめて感想。
いやー、まさかこの作家さんの本を自分が買うとは予想だにしませんでした。
というのも実はかなり昔に一度読んで、苦手な作風だと思って、
それ以降はずっと食わず嫌いしてたもんで。
んでもなんで購入したかというと『女装ネタ』だったから……(笑)
好きなんですよ、美少年・美青年の女装ネタは。
とりあえずそれだけでも食い付くぐらい。
(ちなみに男装ネタも大好きなので『ホスト部』購入も間近と思われる)
んで、とりあえず一気買いはやめて一巻をお昼休みに買って読んだんですね。
そしたらあらまぁ主役キャラ二人が大層自分好みでして(笑)
順応性のある子は大好きです。や、実琴みたいなのも好きですけどね。
とりあえず一巻の『自衛手段』を享と裕史郎が実琴にレクチャーする辺りで悶絶。
「そんなスネたもの言いはかわいらしさを自然に演出してしまってるぞっ!!」
の台詞で2巻以降の購入を決定致しました。
数多ある女装ものの中で忘れられがちな点がカバーされてたのも良かったです。
というのは、まぁ具体的に言えば顔の可愛らしさに合わせて、
体格まで可愛くなっちゃわなかった事。
今アフタでやってる『しおんの王』の歩くんとか見てると分かりやすいんですが、
お前そりゃ骨格まで変わってるだろう!……ちゅうのが結構あるんですよね。
でもこの作者さんは男キャラ自体がもともとごつい体格で描いていませんし、
ごてごてした服装ならば尚の事ごまかしは利くし、
何せ高校1年の間だけという限定期間付きなので、まぁ成長度合いを踏まえても、
それなりには納得出来る設定なんですね。
(ちなみにやっぱり身体が大きくなり過ぎて出来なくなった先輩も居た、という設定
辺りはリアリティあって良いと思う)
あと手がね、やっぱり節ばってて大きくて、ちゃんと『男の手』なんで。
それ見るとやっぱ『女装した男の子』なんだなと。肩幅も割としっかり描かれてるし。
腕が細かったり、ってのは一部ありますがまぁそれも御愛嬌で済む程度だと思います。
でも欲を言えば慣れないヒールに躓いてくれたりすると良かった。
更にはパニエのごわごわ感とかに慣れなくて衆目を忘れてスカートの裾を
わさっと持ち上げてくれたりしたらなお良かった……。(←女装好きのたわごと)
女装の寿命という事で1年限りの物語でしたが、話の長さとしても
丁度良かったのではないかと。
×3やったら多分鬱陶しいですし、ネタも尽きちゃう気がしますし。
冗長になる前に終わる設定なのは良いと思います。
ギャグも割とバランスよく、普通に面白く読めました。
ただ、難点をいうと、この人はあんまりシリアスな話は描かない方がイイ感じ。
元が根明さんなのか深刻な事態が好きでないのか、割とシリアスな(筈の)主人公達の
過去の話が、シリアスになり切ってないというか。
特に主役の享の話はすごく肩透かしを喰らった感じでした。
従妹を………にしちゃったのは、ちょっと御都合過ぎかなーと。
キャラクターは享が一番好きです。順応性の高い主人公。
あと裕史郎も好きですね。というかこの二人コンビで好きです。
最後の方まるで漫才コンビのような息になってますが(笑)
あと地味に一巻に登場した先生が好きでした。
作者さんが男の子ですら割と華奢に描く所為か、女の子はみんなガリガリのイメージ。
首とかぽきって折れちゃいそうな;
華奢といえば聞こえは良いけれども女の子らしい丸みがあんまりないのは痛いかな。
男の子描く方がメイン、って感じの人だから仕方ないんですかねぇ。勿体無い。
あーでもやっぱ女装は良いよ、美しい女装は特に。好きだ。

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追記。もいっこ難点が。
過去作品のキャラを使い回したのは、『使った』という部分までは良かったんですが、
過去作品を読まないとちょっと理解出来ない部分を作ったのはとても不親切です。
(具体的に言うと文化祭での恵と実琴のやりとり。恵の過去を知らない方としては
 チンプンカンプンな内容なので)
あと自分のキャラ好きなのは悪いとは言いませんがあんまり表に出されると、
ちょっと鬱陶しくなる事も。
第二の芋の山さんにならない事を願います。