空中庭園追記

下の感想についてですが、思い出しながら書いたところ気持ち悪さが先に立ってしまい、
良い所を書くのを忘れてしまったのですが、
色彩的な構成とかはなかなか興味深いものがありました。
殆ど灰色になる画面で血を思わせる赤い雨を降らせたりとかね。
くすりと笑える場面も有りましたし。
ただそんなものも、全体を覆う気持ち悪さには敵わなかっただけで。
んーなんていうかなぁ。
ヤサワタ読んで、心掻き乱されて軽く鬱入った(負の方向の感想を持った)人とか、
そういうが人が嫌いじゃないかなぁ、この映画。偏見かもしれないけど。
ただヤサワタより始末が悪いのが、どうせやるならとことん壊せばいいのに不徹底なんですよね。
生温いんですよね。ぬるぬるしたまま、破壊されたのかも曖昧なまま、再生に向かう感じ。
その不徹底さも気持ち悪い原因かもしれないです。
ヤサワタを軽く、普通に読めた方なら、多分私みたいな見方にはならないと思います。
アレだ。
そんな醜いもんなんてわざわざ見せてもらわなくても自分の内面だけで
十二分に理解も自覚もしてるっつぅんだよ! みたいな。
どんな酷い喧嘩しても、次の日には普通に笑ってる家族なんてのは当たり前の風景なんですけど、
観てて、何も救われた感じがしなかった。
三者が波紋を投げかける図もあんまり面白くないし、家族を営んで十数年、
なんで今更という感が強い。
多分、ウマが合わないんだと思います。