ピアノの森(1)〜(3)

ピアノの森 1 (モーニングKC (1429))

ピアノの森 1 (モーニングKC (1429))

わー。やっぱり買って良かった!!
モーニング移ってからコミックス新装刊で出て、1巻出た時から絶対買うつもりだったけど、
これはすごいです! すごく面白いです!!
今10巻まで出てますけど、買い始めたら止まらなくなるの自覚してたので、
時期を待ってたんですよね、買いたくて仕方なくなるまで。
で、どーしても読みたくなったので買ったらやっぱり止まらなくなりました。
1巻読んだ瞬間に、「ああ、これがあと9冊も読める!」と心踊りましたね。
10冊くらいになると購入を躊躇ったり、揃えるの億劫になったりする事とかもありますが、
この作品は多分気が付いたら全部買ってました、になると思います。
絵がね、まず好きですね。凄いシンプルなんだけど、表紙からなにかゾクッと来るものがあって。
色彩とかもそうなんですけど、線なのかな。好きだなぁ、あんまり迷いのなさそうな線。
でも硬質じゃなくて、柔らかいんですよものすごく。絵に温かみがあるの。
中も、こう、決して萌え系(笑)とかの絵ではないんですけどね、
主人公の海がピアノを弾くシーンや、キャラクター達の、ふとした一瞬が恐ろしく美しいなと思います。
特に海のシーンはもう、かなり露骨に綺麗です。線も絵も。
海自体が女の子と間違われるような秀でた容姿の持ち主であるということは、
作品中でも散々触れられていますが、その『設定』が海を綺麗にしている訳じゃないですね。
多分そんな内的要因じゃなく、作品の面白さとか画面の見せ方などの漫画としての小技こそが、
海という少年のピアノを弾く姿を美しく、時には官能的にすら見せるんじゃないかと。
なんだろう、天才が驀進していく話……だから曽田さん系としても良いのかも知れないけど
(実際、次の巻を早く読みたくなる所なんかホント良く似てる)、
でもあっちは熱くて夢中になるって感じで、こっちはただひたすら面白いんですよね。
普通にひたひたと心に染み込んで来る感じ。やっぱ、表紙の通り優しい空気の作品だと思います。
あーすごい良作にあった。幸せです。
萌えとかじゃなくね。物語好き、漫画好きとして、出会えて良かったと思います。