GENTE (1)
- 作者: オノ・ナツメ
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2007/08/28
- メディア: 単行本
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老紳士いいなぁと思うのがこの作品的に正解なのかもしれませんが、この一冊を読んで思ったのは「家族ってのもいいね」でした(笑)
リストランテの人々、もしくはその周辺の人々を描いているんですが、読んでて『一期一会』って言葉を良く思い浮かべます。
長く続く縁は勿論、一時の出会いも素敵だなぁと思うんですよ。
この作品は、作品内に流れる空気が穏やかです。
例え、登場人物達が喧嘩していても、それもその空間に内包されているというだけでどこかに救いが有る気がします。
『not simple』なんかを読むに(最近の『キレる』と言うのではなく)切れそうな研ぎすまされた感情をバシッと描く人が、こういう割と対極にある話が上手いのは驚きつつも逆に納得出来る気もします。
切れ味鋭い部分を突き詰めて書いた人とかって、その真逆の話が異常に温かみ持つんですよね。(ひぐちアサさんなんかもそうだと思う)
好きだなー、この世界観。
画面のスタイリッシュさは勿論のこと、やっぱりキャラクター達が、そこに『暮らしてる』感じが好き。