ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

二回目。
兎に角エヴァはアウトプットしたくなる物語なのだという事は良く分かりました。
なんつーか情報量が多過ぎて頭ん中だけで考えるにはしんどいのね。
書いたら少し自分の中でも整理出来るっつーか。そんな感じです。


前回とは少し違う部分の感想を。
シンジ役の緒方さんは良い意味でシンジの切羽詰まり具合とかが出てました。
叫び声とか余りにも凄過ぎてこっちまで辛くなるくらい(どうも叫び過ぎで喉が炎症か火傷かという状態になったそうですが、それも頷ける絶叫っぷり。あれは喉痛めるわな;)
単純に、演技に更に深みが増したなーとそれも感動。
ミサト役の三石さんは、ミサトが更に大人びた感じ。
三石さん自体の年齢も影響してるんだと思います。でも指揮権を持つものとしては、以前よりも更に説得力が増した感じ。
彼女のシリアスな時とギャグな時の演技の使い分け方は、セーラームーン当時からずば抜けて素晴らしいと思っていましたが、今回もホント何度見ても凄いなぁと。
あと、わざとテンション上げてる時の演技と、素でギャグな時の声色も結構違うのだなと今更気付きました。
今、うさぎ(byセーラームーン)の声は出ないだろうなぁ、ってくらい演技も声も円熟した気がします。
反面、最後まで違和感が残ったのがレイの声。林原さんですね。
なんというか、最後まで「綾波レイ」ではなかったなというのが私の感想。
これは前作と違う物語だから、という意味で切り離して考えても良いとは思うんですが、もし前作のレイと比べて意図的に変えてるのでなければこれは結構失敗かも。
レイというより灰原哀にしか聞こえないんですよね。声が、妙に幼い。
確かにぼそぼそと抑揚のない、という意味ではレイのそれなんですが……もう少し、声に落ち着きが欲しい感じが。
テレビ版もこれくらい高かったんでしょうか。私の中に、灰原の声のイメージが深く根付きすぎてるだけなんでしょうか;
絵が綺麗になって、更に(変な意味ではなく)肉感的なキャラクターになってしまっただけに、あの高い、萌え系にすら思えてしまう声は、少々違和感がつきまといました。
あとの方々は違和感なく。昔抱いたイメージのまま、かな。あ、ヒカリだけは少し声が変わったかな、くらい。
あ、それとこの映画には一切関係ない事ですが結城比呂さんの芸名が変わっていた事には驚きました。


……あとは前回書かなかった事、思いついた事を。
*皆ラミエルに萌え過ぎ。終わった後、周囲から聞こえるオタさん達の8割くらいから「ラミエルが〜」の言葉が。いや、私も語り合う相手居たら同様だろうけど。
*お色気シーンはもうちょっと省いても良かったと思う。
*「この12年間エヴァより新しいアニメはなかった…」というのが庵野監督の弁だそうですがそれは正解だと思う。
模倣や既存のものを変化させた作品は多くあった気がするけれど、それに良い作品も沢山あったけれど「新しい」と感じるものは何一つなかった気がする。
それは今回この映画を劇場で見て感じた事。
焼き直しを作るつもりではないんだろうし「破」の予告で新キャラが出ている事から見ても、過去のエヴァをぶっ壊しつつ新しい話をリビルドしてくれるのが楽しみです。
「王道なのに面白い」も良いし、「〜の分野に新しい可能性が拓けた」でも良いのだけど、やっぱ「こんな物語があるのか、出来るのか」というのを見たい。
何せ第3新東京市のギミックだけであんだけわくわくさせられちゃうんだ。ラミエルの変態で「なんじゃこりゃー」とか思わせられちゃうんだ。
CGだから出来なかった事も出来るとかあるのは分かってるけど、それでも発想の時点でもう「有り得ない」とか思っちゃうんですよ、私みたいな凡人からすれば。
自分に無い発想、世界を見るのは単純に楽しい。
エヴァってSFなんだなぁ、こうやって改めて見ると。精神的な描写とか、ロボとか、見るとこ多過ぎて困るのなんのって。
*パンフ買えて良かったー。でも声優のコメとかないの?ちょっと寂しいな……(´・ω・`)
*改めてスタッフの凄さに驚くよね。スタッフロール出て来て直後の方々のお名前とか見てると、そりゃ私好みの映像にもなりますわな、って納得。
*気付いたらやっぱりシンジ視点じゃなく、ミサト視点で観てました。自分も年とったなぁと実感。
 シンジに怒鳴った後、自分の頬を張った時のミサトの気持ちが痛い程理解出来るのは、やっぱ自分もそれなりに年とった証拠だろうな。
 大人のエゴ全開ですもんね。でもそうするしかない訳で。でもシンジの気持ちも分かるからしんどい。
 あそこはミサト個人の苛つきが出た「怒り」も多分に含まれてるから、シンジの無分別な行動に対する「叱り」とは一概に言えなくて。
 そういう自分に気付いちゃったら自己嫌悪したくなりそう。ただ忙しいから落ち込んでる暇もないよね。大人も子どもも大変だ。
*それとは別で、『社会人』としてのミサトの有能さが身に染みて分かった事にも、自分が年とったと感じさせられました(笑)
 あんだけの部下を掌握するって、マジで並大抵の事じゃない。発想も決断力も、行動力も、ホント凄い女性だなと思う。
 上司としてみても、実際頼りに出来る人だろうなと思います。……まぁ、私生活の部分は目を瞑るとして。
*池袋の映画館は7時頃行ったらもう既に最終の回も立ち見になってた。やっぱ結構入ってんだなーと実感。
 (私は割とローカルな所に行っているので立ち見とか有り得ないんですよね。でもあそこにしては混んでたなーという感じ。特にレイトだったし)
*……次はテレビ版見て復習してから行こうかな、という気になっちゃいました。一体何回見る気だ。


テレビ版との違いとか、考察とか、色々面白かったスレが紹介されていたので載せておきます。
http://alfalfa.livedoor.biz/archives/51119332.html
半分くらいしか気付かなかったよ、すごいなエヴァオタは!(マジで感心してます)