おおきく振りかぶって(8)

おおきく振りかぶって(8) (アフタヌーンKC)

おおきく振りかぶって(8) (アフタヌーンKC)

すごいショックを受けた巻でした。
桐青戦終った時、リアルにアフタ読みながら泣いたの覚えてます。というかコミックス読んでても泣けた。
ほんの二巻程前を読み返すと、和さんはモモカンもまともに見れなくてどぎまぎしてるし、準太なんて三橋のキョドリっぷりに不謹慎だと分かりつつも爆笑してたりするんですよ。
まさに天国地獄。でもこれが普通に私達も過ごすリアルな日常なんだよなぁ。
リアルと言えば、号泣する桐青の場面直後に試合後のスケジュールを確認している西浦の場面が来て、ああ、そうそうこういうのが普通なんだよね、とも思いましたね。
西浦の勝利、その事に彼らが歓喜している場面ってそれこそ試合終了直後の部分しか描かれてないんですよ。
で、ここの場面では浮き足立ってる応援席に居た人達とは違って、西浦選手達は、もう次の試合に目を据えているのね。
ここら辺の描写がねー、なんか単純に凄いなぁと思う。
別に勝利にはしゃぐ西浦ーぜ(笑)がたっぷり見れるとか思ってた訳ではないんですけど、でも、こういう悲喜こもごもも、全ては長い物語の一部分に過ぎなくて、逆にその一瞬の一番分かりいい部分だけをスパッと抜き出されて見せられていると気付いて驚いたというか……うーん、上手くいえなくてすみません。
勿論彼らのこの先を考えると桐青戦はまだまだスタートに過ぎなくて、これから先も一息入れてる暇は全然ないからこういった描写こそが当たり前な事も分かってるんですが、でも読み手側の気分としてはここでもの凄いカタルシスを感じちゃってる訳ですよ,自分が試合に参加した訳でもないのに!(笑)
私は桐青戦が終って数ヶ月アフタ買った後、暫く購読を中止してるんですが、これは偏にここまでで与えてもらった物語の感動が大きかった所為です。
その先が面白くない訳ではなく、また自分が楽しめなくなったのでもなく、純粋に桐青戦を消化しきって「続き早く読みたい!!!」と感じられるまで手を出さない方がきっとこの作品をより楽しめると思ったからですね。
野球の細かなルールが分からなくても、おお振りの試合展開は燃えます。
8回表からの展開はまさに怒濤の、と言える気がします。
私は女子高だったのでこういう男の子達の泥臭く汗臭い青春(笑)に触れる機会は無かったんですが、こういう作品見るとホントなんで共学校行かなかったかなぁと悔やみますね。
理想と現実は違うって分かってますけど、でもそれを間近に目にしていたら尚の事おお振りを楽しめて読めたんじゃないかなぁって思うんですよ。
いや、今でも好きだ好きだ好きだー!!って叫び出したくなるくらいには面白く大好きな作品なんですけどね。
コミックスでまとめて読んで、そろそろまた雑誌購読始めてもいい頃かもなーと思いました。やっと自分的にも一区切り。