スケートアメリカ 男子フリー&女子SP

すみません、今回は簡素に。
安藤美姫ちゃんが復活してましたね!素晴らしい!!
身体も随分引き締まりましたし、ジャンプ一つ見ても前とは安心感が違います。
何より本人が誇らし気に滑っていたのが印象良かったです。
昨年は過剰報道なんかで現実と乖離した書かれ方も多く、
言動一つ一つが大きく取り上げられて、故に様々な受け取られ方もしましたし、
それによって色々な言葉を掛け、もしくは浴びせられた事と思います。
そういう所をくぐり抜けてまた一つ強くなった所を見せてくれてホッとしました。
ステップの前の不敵ささえ感じさせる笑顔は、自信の現れだったんでしょうか。
兎に角、滑り全体が楽しさに満ち満ちていました。
次回から同じように見れるかは解りませんが、前の不安げな滑りを見ていた者としては
その変わり様だけで拍手喝采したいです。
さて、浅田真央ちゃん。
この子は本当に突き抜け過ぎたというか。
逆に綺麗過ぎて怖い感じです。
前はおざなりだったスパイラルの変化の時の手足を見ても、
次の滑りに繋がるような動線を描き、手足を遊ばせていてもそれには優雅さが伴っていて、
無意味な動きが一切なかったように思います。
どこかで流麗な一筆書きのよう、と仰っている方がいらしたけれど正にそんな感じ。
ただ、あれだけの綺麗な演技。逆に怖くもなりました。
真央ちゃんには申し訳ないけど、凄く精巧に作られたからくり人形見てるみたいだったんです。
あまりにも精度が高く、動きに無駄がなさ過ぎて。
そして、ここが安藤美姫ちゃんに劣る所だと思うのですが、
彼女は滑り自体にパワーがあっても「感情」はついて来てないんですよね。
ぶっちゃけて言えば演技下手。
綺麗にしようとか、そういう意識はあるのかも知れませんが、
彼女がスケートを通して他人に表現したいもの、見せたいものっていうのが、
酷く不明瞭なんですよね。
美姫ちゃんも村主さんも荒川さんも「見て」っていうアピールは凄いんですよ。
アプローチ方法はそれぞれ異なるんですけど。
あ、中野友加里さんもそうですね。
彼女も演技中「見て見て」ってアピールしますよね。
でも真央ちゃんって、本当に自分の事しか見えてないと言うか。
以前ストイックに自分の目指す物だけを目指して進んでいる気がすると言いましたが、
それは確かに他人と自分を比較する事で自分を伸ばすのではないということで
アスリートとしては伸びやすいし、本当に素晴らしい事なんですけど、いざそうなると
その滑りはそのストイックさや技巧に惹かれる人しか着いていけなくなるのではという危惧も。
天才を羨望の目で見る、そういう楽しみ方もあるけれど、
それには次にはもっと凄い、新しい物を見せてくれるという期待がつきものですよね。
その期待をないがしろにせずに喜ばせられるのってやっぱり『魅せ方』だと思うんです。
まぁまだ全然若い、というかむしろ幼いと言っても差し支えなさそうな子なので、
これからそういう方面も伸びていってくれるとは思いますが……。
真央ちゃんの演技の時にラーメン食べちゃダメですね。
演技に魅入ってて、すっかり伸びちゃったんですよ(笑)
織田君は優勝おめでとう!!
フリーの演技は『完璧』とは言えなかったけれども初日トップだった事を思えば、
大きなミスもなくトップの座を維持したのは凄い事だと思います。
あーしかし歴代二位の高得点って演技、見てみたかったなぁ…。