DEATH NOTE前編

途中から映画版に関してのネタバレあります。
前置きと適度な改行はちゃんとしますがご注意下さい。
なお漫画版の現在単行本化されている部分までのネタバレは感想内の全般に含まれると思います。
原作未読で内容を知りたくない方は何卒ご容赦ください。


役者さんに関しては「原作に比べて」の違和感はあるものの、映画として見るなら及第点か、
それ以上と評価して良いと思います。
藤原竜也さんは月程の優秀さというのは良く分からなかったけれども、
少なくともカリスマ性は垣間見られたし、彼以外じゃ月は務まらなかったと思います。
松山ケンイチさんは初めて登場した瞬間は台詞に若干の違和感を感じたんですが、
あの少し馬鹿っぽそうな喋り方も段々慣れましたね。
ぼそぼそした喋りは原作からそうですけど、もう少し理知的な話し方かと思っていたので;
鹿賀丈史さんの夜神父はまぁあれもアリっちゃアリかな、と。
ぶっちゃけ鹿賀さんは鹿賀さんテイストがきつ過ぎて元々あんまり好きじゃないんですよね。
原作父の再現を祈ってる人には凶だろうなぁ。これっぽっちも似てないです。
基本的にキャストで重要になってくるのは月とLとオリキャラの詩織、
あとナオミとミサくらいなんですよね。あ、あとリュークか。
中村獅童さんの声と演技はハマってましたね。
もう少しリュークにCG感がなければ良かったんですが、まぁ仕方ないか。
しかし女性陣は全てこけた感じですね。
詩織なんて何の為に出てきたのか分からないし、ナオミさんは元FBIという点よりも
女性であることが強く描かれ過ぎてて、ぶっちゃけ阿呆過ぎて、
優秀な捜査官とか言われてもなぁ、という感じです。
レイとの絡みも恋で変わったと言うより、元々色ボケの素質があったんじゃないか、
みたいな部分があって、なんだか到底理性的な人間とは思えません。
ミサはねー、もうこれはどうしようもないんですけど、可愛くない。
いや、可愛い顔はしてるのかも知れないけど、愛せないです。
キャーキャー騒ぐ所なんてなまじ音響のいい映画館入ったからか煩いのなんのって。
ただ今回この映画を見てるだけの人からすればたぶん全部気にならない範囲だと思います。
藤原さんが物凄い一人で頑張ってるのでそれだけで割と纏まってますしね。
あ、おひょいさんは文句無しにベストです。やっぱ老紳士はいいねぇ。
ストーリーは、流石に文字数の多さから言えば縮めるにも限界が有るのか、
話が大きく進んだ印象は有りませんが(むしろこんだけしか進まなくていいのかとも)
あれだけ説明が多い内容を、割と分りやすく纏めていたと思います。
デスノートの使用法なんて、ホント説明してるだけで時間くっちゃいますからねぇ。
そういう意味ではとってもタイトに纏めてありました。
しかも月がノートを使用した直後に「こういう使用法だったんですよ」と説明が入るので、
デスノ初心者さんでも割合分りやすいです。
合理的に話を進める為も有るでしょうけど、原作とは随分話の流れが違いました。
まぁその改変もそれなりに納得できるものだったので。
映画だけ見るならまぁ星三つくらい?
さて、こっから映画ネタバレに関することを書きます。
読みたくない方はここまでで。


















































映画オリキャラの詩織がどう絡んでくるかと思ったら、
南空ナオミ殺害と捜査本部へ入る手がかりとして利用されていました。が、
南空ナオミ殺害に関しては彼女が阿呆過ぎて、月が得意満面に語っていても、
なんだかなぁ、という気持ちいっぱい。
月が超人的天才というよりも、ナオミさんが迂闊なだけな気がしてなりません。
冒頭での、新宿の町中でのデスノートへの書き込みといい、
この映画版月はどっか抜けている部分が多いと思います。
娯楽映画としては面白いんだけど、理路整然とした知能バトル的な部分は、
明らかに原作に見劣りしますね。
原作版『信者』といえる人にならコキおろされてもおかしくないかもです。