秘密―トップ・シークレット(3)

秘密 3―トップ・シークレット (ジェッツコミックス)

秘密 3―トップ・シークレット (ジェッツコミックス)

これは三冊纏めて書きますが。

買え!! そして読め!!!!

面白さは保証する!!!!

ってくらい面白いです。
いや、ホントすげーわ。この方の発想にはいつもド肝抜かれます。
清水さん作品は「月の子」が最高峰かしらと思っていたけれど(次点で『輝夜姫』であとは団子状態で甲乙つけ難い)、
認識が甘過ぎました。この作家さんは未だに進化し続けてます。化け物ですか。
これはホントお勧めしたいのでざざっと概要とあらすじをWikipediaより部分抜粋。

概要
舞台は西暦2060年以降の「科学警察研究所 法医第九研究室」、通称「第九」が舞台。現実には存在しない部署。
「第九」が行う「MRI捜査」とは、死後10時間以内の死体から取り出した脳に電気刺激を与え、通常では5?10%しか働いていない脳を120%まで働かせて、死者が生前に「見ていた」映像(音声なし)をMRIスキャナーで再現し、それを基に行う捜査。脳は、損傷がないことが条件。脳は120%で働いているので、通常なら存在する「あいまいな記憶」は存在しないが、死体が「見た」映像なので自分(捜査員)が「見た」ものと同一に見えないのはもちろん、通常では目視し得ない幽霊などの幻覚でも生前の体が「見て」いれば映し出される。死後、最大5年前までの記憶を映像化できる。音声が再現されないため、捜査には読唇術が不可欠。
死刑囚の脳を見ることは「特捜」にあたり、第九の仲間内にも相談できないほどの守秘義務が発生する。


あらすじ
青木と薪は、MRI捜査専門の「科学警察研究所 法医第九研究室」の研究員。個人のプライバシーをすべて見る捜査であるため、倫理上の問題があるとの指摘がされており、警察庁の中でも正式な機関としては位置づけされていない。しかし、検死では解明されない事件が解決できる手段として、捜査員たちは常軌を逸した映像と日々向き合っていた。多くのものが、慣れることも正気を保つことも出来ず辞めていく中、青木は第九に憧れていた。配属された途端、薪に移動を薦められるが、青木はあきらめなかった。しかし、その仕事はあまりに厳しいものだった。

まずこの話は読み切りで始まり、その時にはまだ『第九』は出て来ていません。
MRI捜査』が始まった頃の事件。急死した大統領の死の原因などを探るところからMRI捜査は始まります。
原因は他殺、犯人も突き止められたものの、その捜査は結果的に墓まで持っていこうとされた本人の秘密まで暴かれ……。
という感じですか。
この大統領の話で一発心臓アイアンクローですよ。
ただの捜査じゃない、何もかもを赤裸々に映し出してしまう脳の映像は本人のプライバシーなどへったくれもない。
私ならもし他殺でもこんな事されたら軽く二度死ねる……_| ̄|○
いやいやそういう問題じゃないんですが。
兎に角発想から、練られた話から、キャラクターから、何から何まで素晴らしい。
本当に凄い。面白い。
発売当初、完売が続いたのも頷けます(私はそれが理由で長い間手が出なかったんですが、惜しい事した)。