で、見たいなぁ「今、そこにいる僕」

唐突に「今、そこにいる僕」が見たくなりました。

大地丙太郎監督作品です。
りりかSOS」や「フルバ」で思い出す方が多いかもしれませんが、私はダントツで表題作品です。
内容は主人公が、別世界に飛ばされ、その環境に適応し、強く生き抜いてゆく話……なんですが……。
恐ろしく救いがない。もう、とんでもなくめった打ちです。
初めて見た時、あまりのやり切れなさに泣きまくって、胃が痛くなった作品です。
理不尽さが凄すぎる。暴力的描写も容赦無し。これがゴールデンタイムに放映されていたとは俄に信じがたい作品です。
各話タイトルを並べてみよう。
第1話 黄昏を見つめる少女
第2話 少年と狂王と
第3話 闇の中の宴
第4話 不協和音
第5話 ひとごろし
第6話 砂嵐に消える
第7話 逃れの夜
第8話 ひとりぼっちのふたり
第9話 狭間にて
第10話 混沌への助走
第11話 崩壊前夜
第12話 殺戮の大地
第13話 今、そこにいる僕
……もうタイトルからして、なんかアレだ。
「鬱になるアニメ教えろ」とかあったら確実にトップクラスに挙げられる作品です。
でも、嫌いとかじゃないんだ。ただやりきれない思いに駆られるだけなんだ。
少なくとも面白くなくて、死が無意味な演出に使われて鬱になるようなデス種とかとは鬱の種類が違うんです。
実際にあることだと想起される人間の残酷さが、とことん容赦なく描かれていて、「あるんだろうな」って事だけに果てしなく落ち込む。
拉致、監禁、従軍慰安婦(更に妊娠)、殺人。これでもか、ってほど残酷描写を容赦なく畳み掛ける。
でも、台詞は大事に選ばれていたし、もの凄く考えさせられる内容でした。
意味の有る無しでいえばすごく意味のある作品だと思います。
ただ、ネガティブな方面に恐ろしく響く内容なので、人によっては「受け付けない」という作品にもなるかも。
考えたら「りりか〜」もラストで恐ろしい鬱展開が待ってたんだっけか。
少なくとも変身少女ものでは初代ミンキーモモに次ぐ衝撃でした。しかもこっちの方が悲惨度高い。*1


悲惨と言えば、るろ剣の追憶編……じゃない星霜編……だったっけ? 過去編じゃない方のやつですね。
あれも相当な鬱アニメだったな。(星霜編でした)

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剣心のアニメ版ED後の哀れっぷりが凄くて、最期まで痛々しいの一言。
アニメ版の綺麗なラストしか見てない人は、これ見たらかるく凹むと思います。
でも、あれが原作者自身の望みのラストだったと聞いて、そっかー和月さんはこういう所に持っていきたかったのね、と。まぁ巴さんの描写見てたらなんとなく剣心は簡単に救われちゃいけない、みたいのがあったんだろうけど。
すみません、上の記憶違いかもしれません。どこかでそういう事聞いたような気もしたんですが……ちょと曖昧なので消しときます。

*1:ぶっちゃけていうと、ヒロインが命を投げ打てば世界は助かる、というもの。主人公が自己犠牲を他人に強いられる形になった変身ヒロインものとか、まだあの当時はなかった筈。セーラームーンでも、サターンの辺りは微妙にヌルい展開になってましたしね