世にも奇妙な物語 映画の特別編

4作品あるので一つづつ感想書きますね。
あ、いつもの事ですが、もうかなり前の作品なのでバンバンネタバレしちゃいます。
見たくない方は本編を見てからこれを読んだ方が吉。
では順番に

  • 雪山

ホラー系の話ですね。元々怪談とかはそれ程怖がらない人間なので「ふぅん」て感じでした。
でも、動く死体の真相はちょっと意外でした。
あれって本人の意思なのか、それとも『動かされていた』のかどっちなんでしょう?
見た後にも疑問が残っちゃいました。
でも、確かに雪山で遭難して足を怪我した人が居て、という状況になった時、
自分もその人を助けられるかどうかと聞かれたら正直答えられないですね。
二人助かれば万々歳ですけど、共倒れは意味がないでしょう?
自分が残される側になった時に、人を恨まずに済むか、の問題かなぁ。
話はまぁまぁ。でも4本ある話(実際は5本)の中で、こういう話を始めに持って来るのは、
ホラー系苦手な人とかには優しい設定だと思います。
あとの3本で怖さが緩和されるでしょうしね。

実はコレ目当てに借りました(笑)
『その点』については後で詳しく書くとして、兎に角中井貴一さんの演技が最高!(笑)
もういっそ愛しくなりそうな超絶ヘタレ大石内蔵助を演じていらっしゃいます。
息子に切り掛かられる所とか完全にコメディ。
話の内容もなかなかに意表をついていて面白いと思います。
最後のまとめもね、凄くスッキリしてて好き。
あの子贔屓じゃなくて、一番好きな話ですね。というか笑える話が好きなのよ。

  • チェス

これ、結構のっけにオチが読めちゃいました。残念。
でも話自体は好きです。面白いと思います。
主役の武田真治さんの演技も良いし、画面の構成とかが好き。
あ、オチの手前のチェスの結果だけはちょっと意表を突かれたかも。
なる程、コンピューターに勝つ手法としてそういう手を持って来たか、と。
ていうか主人公の周りの人間、皆凄すぎ。あんなにすんなりいきませんて(笑)

  • 結婚シミュレーター

久し振りに見たなぁ、二重オチ。
でも物語の雰囲気を凄く柔らかくまとめる、いい終わり方だったなと思います。
ただ、あえて言うなら二重オチのアレで二人が幸せになるのだったら、
やっぱりあれも一種の吊り橋効果に過ぎず、長続きしないんじゃないの? とツッコみたいですけどね。
まぁ割と熱いカップルの新婚目前なんて、ある意味障害すら恋愛のスパイスみたいなものだもンな。
本人達が幸せならいいのか。

実は上記の4本の話の幕間(&頭・終)にはちゃんと話があって、
雨の降りしきる駅の構内でタモリさんが雨宿りの人達に上記の話を順に聞かせてあげる、
という構成なのですね。
ちなみにこれにもちゃんとオチがついていました。お見事。
ただ、これを劇場でやっていても、やっぱり見に行かなかったと思います(笑)
どうにもテレビの2時間スペシャル的なイメージが抜けないんですよね。
2時間1本で壮大なトリック仕掛けて、観客丸ごと騙すような話なら、
あるいは映画として見れたのかも知れないですけど……。


で、問題は携帯忠臣蔵ですヨ。
勝地君出てましたよ。ええ、そうです元より彼だけが目当てだったのです。
や、これいいよ。凄い面白い役所ですよ。
中井さんの息子役の大石主税(ちから)をやっているのですが、
生真面目な息子として、父親のあまりの腑甲斐無さに憤慨を隠しきれず切り掛かる場面とか、
本当にギャグにしか見えないんですけど。
彼って結構真面目っ子に見えるじゃないですか。
だからかな、ちゃらんぽらんな中井さんとの対比が映える映える(笑)
彼が「父上!」ていう度に妙に悶えてしまいました。
最後の方とか本当にもう笑え過ぎる。真面目で素直くん最高。
あ、演技はやっぱ今よか断然下手ですよ、台詞とか全然喋れてない(笑)
でも実直っぽい演技は前からなのね。すごく役柄に合ってると思う。
見て良かったー!