今月のおおきく振りかぶって(ネタバレ記事)

ネタバレ記事です、一応見たくない方の為に伏せます↓(22時50分やっと書き終えました…;)


「全員一年の新設野球部に負ける訳にはいかない、負けるはずがない」
桐青の面々は河合の言葉に再度「夏」である事を意識し、「あと一回ある」の言葉に気合を入れ直す。
円陣を組んで気合を入れる桐青の声にビクつく三橋。
「あと一回押さえなければ」というプレッシャーに完全にのまれていた。
9回裏、桐青の攻撃は1番真柴。(どうでもいいですがここ誤植あり)
桐青監督は三橋のストレート(まっすぐ)が温存されていた決め球だと確信していたが、
9回裏という状況の中四死球は期待薄、打てば上がるしかし打たねば三振と内心追い詰められていた。
真柴は球筋を見る為にバントの構え。
それに対し阿部はランナーが居ないという事で『まっすぐ』を選択。一球目ストライク。
真柴は2〜3球あれば前に転がす事ができると確信。阿部は二球目も『まっすぐ』を要求。
後半に入り、多用されるようになった自分の『まっすぐ』に不安を隠しきれない三橋、
意識して球を見始めた桐青ナインに対し、「そろそろつかまる」と投球にもその不安が伝わる。
二球目もストライクだったが、球を捕えた阿部が三橋の弱気に気付き、球を強く投げ返す。
球を受け取った後、ホームに背を向ける三橋。次も必ず来るであろう要求に逆らう事は出来ないし、
けれど打たれる事も怖い。動けなくなった三橋にとっさに栄口が声を掛ける。
思わず返事をした三橋は、結局ホームで三橋を睨む阿部と目を合わせてしまう。
「変化球で逃げたい」そんな三橋の怖さを感じ取った阿部は
「なら他の球はもっと怖いって事教えてやる」とシュートを要求。
阿部は三星時代の三橋が、チームメイトに散々打たれた『まっすぐ』は、
三橋自身が投球を組み立てていたことから試合では殆ど使われていないと推測する。
ならば、他校との試合で『まっすぐ』を使って勝つことで、
三橋にその威力を認めさせる事が必要と考え始めていた。
ボールを予定していた投球は、回転不足によりストライクゾーンへ。
打った真柴の球はピッチャー前。慌てて走る三橋はぬかるみに足を取られ転倒。
サード田島が捕球、ファーストに送球したが惜しくも間に合わず。一塁に走者を出してしまった。
打ってもファールになる筈だった球に、三橋は自分の投球が甘くなっている事を嫌でも自覚してしまう。
青ざめる百枝をよそに、阿部が三橋に怒鳴る。「投げらんねぇなら替わってくれ!」と。
勿論それは賭だった。マウンドに対する執着心が並々ならぬ三橋を奮い立たせる為の。
怯えたように百枝を見る三橋。百枝も勿論阿部の意図を汲んで、頷いた。
ショックを受けたまま呆然と立ち上がる三橋。
ファーストの沖にボールを要求するも、意識しているのがバレバレである。
沖は勿論、この場面で替わるのは望んでいなかった。理由は自信がないから。
しかし自信がないのは三橋も一緒で、けれど彼は投げたがる。
そんな三橋の後ろを守るのは、沖自身とてもやる気が出るらしい。
結局マウンドをおりたくないという三橋の良い独占欲が彼を立ち直らせた。
阿部は要求通りの球を投げる事を怖がった三橋を、「欲が出て来た」良い傾向だと認識。
2番松永初球はストライク。だが盗塁され、無死二塁となる。
速球の威力は明らかに落ちていた。
百枝の要求は4番の前に2死にすることを優先。三橋の投球2球目もストライク。
松永の目が『まっすぐ』を見ている事は分かったが、降ろされるのはもっといや。
三橋は3球目も『まっすぐ』を投げる。ストライク。三球三振。
結局松永は『まっすぐ』の正体を掴めず。打者は3番島崎に。
阿部は彼の前の打席に『まっすぐ』を既にお披露目していた事は気になったが、
空振りに終わった事にまだ球筋は見極められていないと判断した。
一球目ファール。二球目も阿部が捕れるかと走ったが僅かに及ばずファールに。
捕れなかった事に焦れた阿部の怒りに、三橋は自分の『速い球』が速く無くなってる所為だと勘違いする。
だが、阿部の返球を受けて、彼の怒りが自分に向けてではない事に気付いた。
三球目。今度こそ芯で捕えたかと思いきや、球は浮き、前進守備だった田島の僅か頭上を越えて落ちた。
落ちる寸前にグラブを擦らせ田島が軌道修正した球は巣山が捕り、一塁へ送球。
しかし雨の所為か球を握り損なって暴投に。
栄口の「セカンドランナー走った!」の声に、すかさず阿部は三塁で刺すことを決断。
ここでも僅かに及ばず。1死一、三塁となる。
『まっすぐ』が打たれた事に動揺する三橋。
4番青木は、島崎が打った事でやや奮起していた。
阿部は青木相手にも、とりあえず一球目は『まっすぐ』を選択した。
「もう投手(オレ)は桐青に攻略されたんだ」と、どんどん緊張が高まっていく三橋。
しかし栄口の掛け声を皮切りに三橋に力強い言葉を掛ける西浦ナイン。
攻略されたのにマウンドを降りない自分。しかし誰も怒ってない事実に三橋は戸惑う。
様々な思いが込められた投球は『まっすぐ』。
センター前に打ち上げられた球は、泉がキャッチ。
体勢を崩した泉から花井にボールが回り、目指すは三塁打者が走り込もうとしているホーム。
皆が緊張の面持ちで見守る中、審判の「アウト!」の声。
1人はしゃぎまわる田島とただ呆然とする阿部・三橋。
対する桐青の面々は悔しさを顔に滲ませ、項垂れる。
結果は5対4で西浦の勝利だった。
応援団に挨拶にいく西浦ナインをよそに、ベンチで泣きながら片付けをしている桐青の面々。
河合は家族に渡された必勝祈願のお守りを強く握り締めた後、振払うように「さあ出るぞ」と立ち上がる。
そんな河合の背に高瀬の途切れがちな声。何度も謝る高瀬に「お前が謝る事はない」と河合が声を掛けた。
その言葉に反射的に顔をあげる高瀬。
涙を零しながら「もっと一緒に(やりたかった)」と訴える高瀬に、
感極まり「力が足りなくてごめん」と河合も涙を零して謝る。
桐青バッテリーが抱き合って、大声を上げて泣いていた。
地面に崩れ落ちて泣く者、床に伏せって泣く仲間を自らも泣きながら励まそうとしている者もいた。


ダウンを終えた西浦ナイン。これから学校に戻って午後練習。の前に桐青戦の反省会。
淡々とこれからのスケジュールを話す百枝の言葉とそれに普通に返答する選手達とは対象に、
勝利した事事態奇跡という感が拭えない援団の二人と「今日くらいは」と思う親達。
だがそんな心構えが甘い事は目の前の子供達を見ていれば解る。
親達の提案で選手は手分けして親達の車で学校に向かう事に。
そこに桐青の選手たちが訪れる。
花井に声を掛け、「甲子園を狙った方が良い」と応援の言葉を渡す河合。
マネージャー達が彼等の為に折った千羽鶴を「もらってくれますか」とも。
河合の目を見て、自分よりも遥かに大きい大人みたいな相手が泣いていたのだ、と気付いた花井は、
その時に漸く自分達の勝利の凄さなどを実感する事となった。
一方身体に異常を来たしていないか、志賀に見てもらっていた三橋は、眠りこけてしまっていた。
ほぼ力尽きるまで動き続けていた三橋に感嘆する田島。
その田島と話し、やはり今日の三橋はハイテンションだったのかと阿部は確信したが、
しかしそのテンションがなければ桐青に勝てなかった事も事実だった。
眠りこける三橋を起こそうとする田島の後ろにちょろちょろと動く影が。なんと桐青の利央だ。
聞きたい事があって思わず田島に声を掛けた利央だったが、なんと言って良いか解らず、
結局メルアドを聞くだけに収まる。
「あんたらスグ負けたらウチの先輩弱いみたいだから!」と頑張れといって去っていく利央。
誰だ?と首をかしげる田島の横で「桐青の1年の控え捕手だ」と阿部。
阿部は次の正捕手は利央だと読んでいるらしい。
勿論そんな事は知らない田島と志賀はとくとくと語る阿部に尊敬の眼差し。
「なんでそんな事知ってんの!?」の問いには「シュミかな?」だそうで。
何やっても起きない三橋に、百枝も三橋母に「連れて帰って下さい」という。
そのまま車に三橋を運ぼうとする阿部と田島を慌てて止めて三橋の服を次々と脱がせる母。
車が汚れるのが嫌らしい。
そして応援に来ていた女子達はマウンドに立っていた時との三橋の差を遠巻きに見ていた。
(やはり投手はもてるらしい)
助手席に乗ったルリに、三橋が寝顔をからかわれたりしつつ終わり。

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あー疲れた……根性いれ過ぎました。っていうか事細かに書き過ぎました。
でもね、こんな文字読んでも仕方ないのよ!
本編読んだら絶対泣きそうになりますから!
ていうか泣きますから!!